固定残業代制の残業代は常に一定?追加で残業代を請求できる場合とは

固定残業代制で働く労働者については、使用者が適切に労働時間の管理を行わず、結果的に未払い残業代が発生しているケースがよくあります。

固定残業代制を採用しているからという理由で、労働時間が長かった月にも普段と同額の賃金しか支払われていない場合には、弁護士に相談して未払い残業代請求ができないか検討しましょう。

この記事では、固定残業代制で働く労働者の残業代請求について、固定残業代制の導入条件・職種例・固定残業代制の残業代に関するよくある法律上の誤解などを中心に解説します。

固定残業代制とは?

固定残業代制とは、使用者が労働者に対して毎月支払う賃金の中に、あらかじめ一定額の残業代を含めておく制度です。固定残業代制を導入することで、固定残業時間に到達するまでは、使用者が労働者に対して支払う残業代は一定になります。

そのため、労働者間での不公平感が解消される、給与計算の手間が削減されるなどのメリットがあります。

なお、固定残業代制を導入するためには、使用者から労働者に対して、以下の事項が明示されていることが望ましいといえます。

  • 固定残業代を除いた基本給の額
  • 固定残業時間数と、固定残業代の計算方法
  • 固定残業時間を超える時間外労働、休日労働および深夜労働に対して、割増賃金を追加で支払う旨

上記からわかるように、固定残業代制を導入している場合でも、「固定残業代さえ支払えばよい」というわけではないことに注意が必要です。

後述するように、この点を誤解している使用者も多いため、残業代請求の際の重要なポイントになります。

固定残業代制が採用されている職種の例

毎月ある程度残業が発生することが見込まれる職種については、固定残業代制が比較的広く導入されています。

固定残業代制が採用されている職種の例は、以下のとおりです。

  • 営業職
  • コンサルタント
  • IT業界、WEB業界
  • 建設業、土木業
  • 製造業
  • 医師、看護師

固定残業代制の残業代に関するよくある誤解

固定残業代制は、あらかじめ決められた金額の残業代を、毎月固定で支給する制度です。

しかし、固定残業代制で働く労働者については、追加で残業代を支給する必要が一切ないと誤解している方も多くいらっしゃいます。

以下では、固定残業代制と残業代の関係において、よくある法律上の誤解について解説します。

固定残業代制では労働時間にかかわらず残業代は同じ?

固定残業代制で働く労働者にも、時間外労働などに関する割増賃金のルールは、通常の労働者と同様に適用されます。残業代を計算するに当たって、固定残業時間を超過する時間外労働が発生した場合には、使用者は労働者に対し、超過分について追加で割増賃金を支払わなければなりません。

たとえば、固定残業時間を月30時間とする固定残業代制で働く労働者が、ある月において45時間の時間外労働をした場合を考えます。

この場合、実際の時間外労働の時間数が、固定残業時間数を15時間分超過しています。

したがって、このケースでは使用者は労働者に対して、15時間分の割増賃金(25%以上)を、固定残業代に上乗せして支払う必要があります。

残業代は各種手当に含まれているから支払う必要がない?

職種によっては、残業代をそれ以外の名目の手当に含めて支給していると説明しているケースがあります。

たとえば建設業、土木業などでは、「技術手当」「特殊勤務手当」といった手当に残業代を含めているケースがあるようです。

また、オフィス勤務の職種でも、「役職手当」などの手当に残業代を含めているケースがあります。

そして、こうした取り扱いに基づいて、使用者が固定残業代制により残業代は支払い済みであると主張してくる可能性がありますので、手当に残業代が含まれているか否かを検討する際には、まずは、以下の点をチェックするとよいでしょう。

(再掲)

  • 固定残業代を除いた基本給の額
  • 固定残業時間数と、固定残業代の計算方法
  • 固定残業時間を超える時間外労働、休日労働および深夜労働に対して、割増賃金を追加で支払う旨

特に各種手当に残業代を含めているケースでは、手当のうちいくらが固定残業代であるのか、およびその固定残業代に対応する固定残業時間は何時間なのかが明示されていない場合がほとんどです。

このような場合には、固定残業代制が適法に導入されていないことから、時間外労働の時間数すべてに対して残業代を支給しなければなりません。それにもかかわらず、手当に残業代が含まれていることを理由として、残業代を一切支給しないことは労働基準法違反であり、労働者は使用者に対して未払い残業代を請求できる可能性があります。

残業代請求は当事務所にお任せください

固定残業代制を採用していることを盾にして、労働者を不当に長時間労働させたうえ、正当な残業代を支払わない使用者が存在することも、残念ながら事実です。

もし長時間労働をしているにもかかわらず、正当な残業代が支払われていない場合には、お早めに弁護士に相談のうえ、未払い残業代請求の準備を進めましょう。

当事務所は、初回ご相談30分無料、かつ着手金0円の完全成功報酬制を採用しております。残業代の未払いでお悩みの固定残業代制で働く労働者の方は、ぜひ一度当事務所までご相談ください。

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